木を育てる
地元の木で家をつくり間伐する
地元の木で家をつくることで、薬剤処理なしの無垢の木をふんだんに使い、人にも環境にも優しい家ができます。合板や壁紙、接着剤も使わないことで、住まい手にはVOCの極端に少ない室内環境を実現します。地元の木ですから、大きな船で何千キロも海を渡ってくる必要もなく、トラックで何百キロも運ばれることもありません。運送に必要な化石燃料を大幅に減らすことができます。
しかし、これだけでは、地元の山は、良くなりません。地域の山を見ると、手入れされず、うっそうとして、光が差さない荒廃した人工林がたくさんあります。それらをこのまま放っておいては、数十年後、私たちの子孫が家を建てたいと思った時に良い材料が手に入らないかもしれません。 荒れた人工林を手入れして、未来へ残せる山になるよう、間伐や手入れを勧めるために、私たちは育林基金をつくりました。町内で人工林を間伐しようと考えている山主さんへ助成をすることで間伐が進み、間伐された森が健全に成長を続け、何十年後かに良い建築用材となり、次の世代に使われることでしょう。
育林基金の原資となる資金は、川崎型森を育む健康な家の施主と請負工務店にその趣旨をご理解いただき、頂戴した寄付を中心にして賄いたいと考えています。
それは無垢の木でつくる健康的な家の素材となる木を分けてくれた山への感謝の気持ち。
昔から、山と私たちが続けてきた自然との調和を保った循環の再出発。
育林基金から川崎町森林組合を通じて町内の間伐事業を行う林業者に補助金を出しています。間伐を行うことによって適正な樹間距離が保たれ、樹の成長が促されるとともにCo2の吸収が増大して地球温暖化の防止に寄与し、将来良質な木材が確保できるようになります。また、光が差して林床の植生が豊かになり、表土の流出や、ひいては土砂崩れの防止にもなり、釜房ダム湖の面源負荷源の軽減につながって湖水の水質が改善されます。