山林の荒廃が叫ばれて久しいけれども、現在も林業は経済的になりたっていないようです。木材の販売価格から、製材費、運搬費、伐採費等の経費を引くとほとんど何も残らず、次の植林の経費が出ないというのが実情のようです。日本の山には戦後に造林した50年生からの杉がたくさんあります。しかし、私たちの身近な山の多くが、間伐もされずに放置されています。きちんと手入れされずに時間のたってしまった山では、過密になってしまった木々が十分な空間と日の光を得られず、ひょろひょろと弱々しいすがたで、力なく倒れているものもあります。また、日が差し込まないため、下草も生えず、雨が降ると表土が流出してしまいます。このような山の大変悲しい状況を目の当たりにし、このままではいけないという思いから、林業や建設業に関わる者と消費者が集まり、始まったのが、森を育む家づくりです。宮城県川崎町で始まった私たちの取り組みは
そして、地元の木を使わせていただいたお礼に、施主と、工務店が少しずつお金を出し合って、育林基金を作り、林業家の育林に助成することで、林業の復興、森の再建、循環型社会の実現、未来へ受け継ぐことのできる豊かな自然、私たちの孫や子が安心して暮らせるすばらしい地球を作り上げる一助となることをめざしています。 |